尺八が 5孔 !!? (尺八名人とブログ管理人との会話)
私 :
尺八の「孔」なんですけど…
名人:
はい、前に4つ、後ろに1つ、全部で5つ、これが基本ですね。「5孔」と言っています。孔を追加した「多孔」というものもなくはないのですが。
私 :
えっ、名人! それは間違いでしょう、どう見ても孔は6つありますよ。
名人:
おやおや、変な人ですねえ。誰が見ても5つでしょう。ひょっとしてあなたは乱視ですか。おっ、これは失礼。
私 :
う~ん、それでは孔の押さえ方を確認させてください。孔はどう抑えるんですか?。
名人:
正直うんざりの質問ですがお答えしましょう。指で塞ぐのです。どんな笛でもそうでしょうよ。ましてや尺八は竹に孔を開けただけです、西洋楽器のようにキーシステムなど付いていないのですから。ただし音程の正確さのために塞ぎ方にはまあ微妙な動作は必要としますね。半分開ける・1/4開ける などと表現されていますが。
私 :
それって、ちょっと固い言い方になりますが 孔の開口面積を調整する ということですね。
名人:
そういう表現は好みませんが...、その通りです。
私 :
ところで、なぜ尺八を吹くとき頭を上下させるのですか、貴方はその名手とも言われているわけですが。
名人:
あなたの質問に答えるのが苦痛になってきました。まあ、我慢しましょう。一口で言うと、下を向くと音程が下がる・上を向くと音程が上がるのです。尺八ではこれをメリ・カリと呼んでいるんですが知らなかったんですか。う~ん、信じられない。初級テキストの1冊でも買って読んだ方がいいですよ。
私 :
頭の上下運動で音程が変わるのは唇と歌口の距離が変化するからなんですか?
名人:
昔はそう教える師匠も多かったんですね。でも唇と歌口の距離の変化ではありません。頭の上下運動で歌口開口部の隙間が微妙に変化することで音程が変わるのです。
私 :
そうすると歌口開口部も開口面積の調整を必要とするのですから「孔」でしょう。
名人:
......???
私 :
前日、酒を飲みすぎたり、恋人といちゃついていたら昨日と今日では音程が違っちゃうんでしょうか。
名人:
そっ、そんなことを言われても...。
私 :
歌口開口部を「孔」として使わなければどういう事になるのでしょう。
名人:
そっ、そっ、それでは演奏になりませんよ。
私 :
最初に名人は尺八は5孔だとおっしゃいましたね。歌口開口部の変化が前提で楽器が成立しているなら歌口開口部は「孔」でしょうよ。だから尺八は6孔ですよ。そんなことも知らないですか、名人は何年尺八をやっていらっしゃるんですか。
名人:
......。